服は10着だけ?東京-パリを行き来する日本人に聞いたフランス人のリアル

かわいらしい雑貨や小粋なファッション、カフェが立ち並ぶ洗練された街並み。そんなオシャレなイメージで、憧れの都市として常に人気が高いフランスのパリ。

数年前には、『フランス人は10着しか服を持たない』というタイトルの本が発売され、日本でも話題を呼びました。日本人が一般的に抱く”オシャレなフランス人”というイメージとのギャップが、注目を集めた理由のひとつかもしれません。実際、わたし達がフランス人のリアルなライフスタイルやカルチャーを知る機会は少ないもの。

そこで今回は、仕事のため東京とパリを頻繁に行き来する生活を10年以上に渡って送る日本人のRosaさん(仮名)にお話を伺いました。 都内のご自宅の他、パリ市内の築100年近くのアパルトマンにもお住まいだとか。ふたつの都市に暮らすRosaさんが感じる、それぞれの国の違いとは?

ラテン気質!?フランスのおおらかな文化

 ”違いという点でまず感じるのは、フランス人の柔軟性です。「あ、失敗しちゃった……」みたいな状況で、フランスでは規則があっても、その場に応じて考慮してもらった、というようなことが私の経験上、多くありました。「C’est pas grave(セ・パ・グラーヴ)〜大したことじゃないよ~」とか、「Ca arrive pour tout le monde(サ・アリーヴ・プール・トゥ・ル・モンド)〜誰にでもあることよ~」というようなフレーズに、何度も救われました。”

おおらかですね。逆に日本の公共の場や仕事の場では「規則通りに進めることが大事で、失敗は許されない」という厳密さを感じることが多いもの。緊張感が漂います。

”フランスを見たことで、日本の良さもまた強く感じるようになりました。 例えば、日本は街や生活全般が清潔なのはもちろん、人に対しても時間の感覚もすべてがきちんとしていて、とても丁寧です。あと、『空気を読む』という感覚は日本ならではの美点だと思います。相手を思いやる優しい心、協調性……ということでしょうか。”

『推し量る』とか『察する』を外国の言葉で表現するって、なかなか難しそうですよね。心の内を読むことが美徳という文化は、日本独特かもしれません。

そんなおおらかなフランスで困ることは?

”フランスは、公共の乗り物が時間通りに来ません(笑)。日本はたとえ2分くらいの遅れでも「ただ今、2分遅れの発車となりました。大変ご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします」というアナウンスがあって、フランスとの違いに腰を抜かしそうになります(笑)。”

こういったエピソードを聞くと、数分の遅れにもイライラしてしまう筆者はちょっぴり反省です(苦笑)。

成熟した大人であることが最重要。ファッションにもその傾向が!?

『パリジェンヌ』という言葉があるぐらい日本女性から憧れを持たれるパリの女性ですが、Rosaさんから見た印象は?

”自立している。自分を持っている。意見と生き方がしっかりある。流行に飛びつかない。個人のアイデンティティが確立している。そんなイメージです。日本の女性はアラフォーでも「アイドルが好き」と公言することは珍しくないですが、フランス人ではあまり聞きません(笑)。遠い憧れより身近でいつも恋愛している印象です。”

いつも恋愛している!これはイメージ通りです(笑)。

”フランスでは、成熟していること、セクシーであることがとても重視される徹底した『大人文化』です。10歳の男の子でさえ、流し目で「Merci, madame(メルシー、マダム)」と微笑みを浮かべて、精一杯大人の男性を気取ります(笑)。”

マダムは、既婚女性への敬称であると同時に、見知らぬ相手に対して成熟した大人の女性だと敬う意味でも使われるそうです。 一生懸命背伸びする少年の様子を思い浮かべると、微笑ましいですね。

”ティーンネイジャーは、大人として認められたくて必死なんです。だから、フランスの女性はファッションでもカワイイ系とは正反対。クールかつセクシーな黒・グレーなどのダークトーンが主流で、学生さんは革ジャンにシャツ、ジーンズ、ストレートのロングヘアみたいな子がほとんどです。”

色はピンクや淡い色、かわいらしく華やかな装いがモテ系と言われる日本とは全然違いますね。

”ハイブランドを持つ若い子もほとんどいません。収入が少ないのに高級なモノを持つのは似つかわしくないと思っている。一般的な女性はシンプルに個性を出し、流行に飛びつくことはなく、独自のスタイルを持っている印象です。”

パリの住宅は築〇〇〇年が当たり前!?

”パリには新築物件がほとんどなくて、築100年200年は当たり前です。そんな古い住居が密集するパリでは、機能的な収納スペースや十分な広さのクローゼットは期待できません。でも、持つモノが自然と厳選されているせいか、収納に困るという話は、私の周りでは聞いたことがないですね。”

最先端モードの国というイメージのフランスですが、『自分に似合うクールでセクシーなスタイル』をそれぞれが確立しているため、10着かどうかはさておき、数多くのアイテムを持つ必要性を感じていないというのがリアルな姿のようです。

お話を聞いて

長年に渡って日本とフランスを行き来し、フラットな目線で両方の国を見ているRosaさんのお話は、とても興味深いものでした。

フランスが誇る華麗なロココ調や荘厳なゴシック建築とは裏腹に、現代のフランス女性のファッションはごくシンプルなようです。その根底にあるのは、『個』や『成熟』を尊重するフランス人の精神性が関係していると感じました。

また、日本は秩序や規則がきちんとしているがゆえに安全で便利な生活を送れますが、時にはきゅうくつだと言われることも。でも、Rosaさんがお話していたように、協調性や優しさは日本人の美徳ですし、繊細さや緻密さは日本の食文化や商品・技術開発などいたる所に活かされていると思います。

日本の素晴らしい文化を理解しつつ、フランス女性のような自立した精神性を持てたら、日本女性はさらに輝けそうですね!

photo/PIXTA

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