意外と知らない漂白剤の使い分け!知らないと損する正しい選び方
衣類のシミや汚れ、黄ばみを落としてくれる洗濯用漂白剤。白くするだけでなく、嫌なニオイを取ってくれる洗濯に欠かせないアイテムですね。普段何気なく使っている漂白剤ですが、実は汚れの種類によって適したものがあるって知っていますか?
今回は4種類の洗濯用漂白剤、それぞれの特徴や使うべき頻度を紹介します。
Contents
漂白剤の種類と特徴を知ろう
- 酸素系漂白剤<液体タイプ>
液体タイプの酸素系漂白剤は、酸性の過酸化水素に界面活性剤などの洗剤成分を含みます。穏やかな作用が特徴で、色柄物に使用できます。毛・絹には使用できないので注意が必要です。
- 酸素系漂白剤 <粉末タイプ>
主成分は過酸化ナトリウム。作用は穏やかですが、液体タイプよりはやや強めです。作用が強力なので、色柄物、毛・絹・ナイロン・アセテート・ポリウレタンの素材には使用できません。
- 塩素系漂白剤
次亜塩素酸ナトリウムを主成分とし、強力な作用が特徴です。色柄物や、毛・絹といったデリケートな素材でも使用できます。
- 還元系漂白剤
還元系漂白剤の主成分は、ハイドロサルファイトや二酸化チオ尿素。漂白効果がとても強く、塩素系と真逆の方法でシミや汚れを漂白します。色柄物に使えませんが、鉄分による黄ばみに強く、美しく仕上げることができます。
種類によって違う?それぞれの正しい使い方とは?
酸素系漂白剤【液体】
-使い方-
液体タイプの酸素系漂白剤は最も一般的な漂白剤でしょう。洗剤と併用することで効果が高まります。使う時は、洗剤と一緒に入れて洗濯しましょう。シミや汚れ、嫌なニオイも落としてくれます。また、ガンコな汚れには直接染み込ませれば、水に溶かしてつけ置き洗いできます。
ただし、シミや汚れに直接染み込ませると、色落ちする可能性があります。漂白剤が十分染み込んだら、長時間放置せずに洗い流すと良いですよ。
酸素系漂白剤【粉末】
-使い方-
酸素系漂白剤の粉末タイプはつけ置き洗いが基本です。桶に40℃〜60℃のお湯で規定量の酸素系漂白剤を溶かしておきましょう。しっかりと洗剤を溶かした液につけ置きするのがポイント。常温の水では洗剤は溶けないので、必ずお湯を使いましょう。
酸素系漂白剤の粉末タイプはアルカリ性です。長時間のつけ置きで、色落ちをさせてしまうことがあります。つけ置き時間は、30分〜2時間以内にしましょう。
塩素系漂白剤
-使い方-
最も漂白力の強い塩素系漂白剤は、つけ置き洗いが基本。つけ置き時間は5分〜30分程度で十分です。効果が強いので、生地を傷めてしまわないように2時間以上のつけ置きしないようにしましょう。たくさんの衣類を一気に洗いたい場合は洗濯機でも大丈夫です。洗剤と規定量の塩素系漂白剤を入れて、いつも通り洗濯機を回しましょう。
ただし、塩素系漂白剤は、効果が強いので白物以外の衣類に使うのは避けましょう。色柄物はもちろん、白物であっても黄ばんでしまうこともあるので、心配な時は色落ちチェックをしましょう。色落ちチェックは、塩素系漂白剤を規定量の水で薄めたものを綿棒に染み込ませて、目立たない場所に塗布し、5分ほど放置するだけです。変色してしまったものは塩素系漂白剤が使えないということなので、自宅では漂白できませんよ。
還元系漂白剤
-使い方-
桶に40℃程度のお湯と規定量の還元系漂白剤を入れて、30分ほどつけ置きします。長時間のつけ置き洗いは生地が傷むことがあるので、2時間以内で洗い流しましょう。
還元系漂白剤も塩素系漂白剤と同じく、漂白力が強いです。色素を分解して変色させることで白くするので、色柄物に使うと色落ちする場合があります。白物以外に使用するのはやめましょう。ボタンやファスナーなどの金属製の付属品が付いている衣類にも使えません。塩素系漂白剤で黄ばんでしまった衣類の漂白に効果的です。
漂白剤はどのくらいのペースで使えばいいの?
洗濯用漂白剤を使う頻度は、漂白剤の種類によって異なります。それぞれの正しい頻度を知って、上手に使いましょう。
毎日の洗濯に使うと効果的な【液体タイプの酸素系漂白剤】
毎日の洗濯に安心して使えるこのタイプの漂白剤は、生地の傷みもほとんどありません。汚れを落とすだけでなく、除菌・殺菌の効果があるのでニオイも取ってくれます。毎日の洗濯に積極的に取り入れたいアイテムです。
3日から5日に一度のペースで使う【粉末タイプの酸素系漂白剤】
液体タイプの酸素系漂白剤よりも、効果が強力な粉末タイプ。色落ちの心配が少ないので使いやすいですが、毎日使うには漂白効果が強すぎます。生地にかかる負担が大きく傷みやすいので、3日から5日に1回のペースで使用するのがおすすめです。
白物のシミや汚れが気になったら【塩素系漂白剤】
漂白剤の中でも効果が強力で、気持ちよく真っ白にしてくれる塩素系漂白剤ですが、その分生地への負担も大きいです。白物のシミや汚れが気になったときにだけ使うといいですよ。
白物のシミや汚れ、黄ばんだ衣類にも使える【還元系漂白剤】
還元系漂白剤は塩素系漂白剤と同じように、白い衣類にしか使用できません。漂白効果が強く生地への負担も大きいので、日常的に使うのはオススメできません。シミが気になる白物があるときにだけ使用するようにしましょう。塩素系漂白剤で変色したり、黄ばんでしまった衣類にも効果を発揮します。
使い方を守っていつでもキレイな衣類を!
真っ白でキレイな衣類は、着ていてとっても気持ちのいいものですよね。汚れの度合いや素材をしっかり見極めて漂白剤は選びましょう。また、漂白する際は着ている衣類に漂白剤が飛んでしまう可能性があります。お気に入りの服に漂白剤が飛んでドット柄に!なんてことにならないように、汚れてもいい服を着て漂白剤を使用するようにしましょうね。
監修:鈴野寿子(家事代行サービスCaSy・お掃除研修講師)
photo/PIXTA
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