どんな暮らしが理想?間取りではなく、街から決める部屋探しのススメ

春から新生活でお部屋探しをスタートさせている方も多いでしょう。間取りはどうしよう?日当たりがいいところがいいな、インテリアはこんな感じはどうかな?そんな『部屋の中』に視点が向きがちなお部屋探しですが、意外と大事なのが『街選び』。物件はもちろんそうですが、住む街も同様に慎重に選ばないといけません。なぜなら、もし気に入らなかった時、引越し費用の関係などでなかなかすぐには変えられないことが多いためです。

初めての引越しであるならばなおさら、これからご紹介する『街選びのポイント』を参考にしてみてくださいね。

街選びのポイントは?

街選びをするうえで考えるべきこと。それは「あなたがどういうライフスタイルを送りたいか」ということです。例えば、仕事が慢性的に忙しい方、友達が多く普段から飲み会が多い方、普段は都心で働いているから週末は自然が多いところでゆっくり過ごしたい方……。本当に千差万別です。

話題のスポットが多い、テレビでよく取り上げられていて人気だから、といった情報ももちろん参考にはなりますが、そういった一過性の流行に流されない『あなたらしい暮らし』を実現することがとても大切なことではないでしょうか。

ライフスタイル別街選び① 職住近接型

仕事が忙しく、終電なんて当たり前。または飲み会が多く、月に数回はタクシーで帰宅……。そんな方は『職住近接型』の街がオススメです。もちろん職場近くの都心になればなるほど家賃は高くなり、選べる間取りは狭まりますが、毎月のタクシー代を今の家賃にプラスすると、もっといいところに住める、という方もいるはずです。わたしも過去に、駅から遠く、家賃自体は抑えられる家に住んでいた際、日々のバス代やタクシー代を計算して愕然としたことがありました。一度ご自身の家賃と交通費を計算してみるといいでしょう。

また、職住近接型のメリットはもうひとつ。それは通勤時間が短くなることで、朝はギリギリまで家で寝ていられることです。睡眠時間を1秒でも長く確保したい方にも、職場にできるだけ近い場所に住むことは自分の理想のライフスタイルを維持するための手段のひとつといえるでしょう。

ライフスタイル別街選び② プチ郊外型

①とは反対に、ベースの出費である家賃を抑えたい方は、職場やターミナル駅から少し離れて、郊外に住むことをオススメします。郊外といっても、特急や快速などに乗ればターミナル駅までは20分程度、というプチ郊外はたくさんあります。プチ郊外は比較的自然が多く、落ち着いている印象の街が多く、主にファミリー層に人気です。地方出身であまり都会の騒がしさが好きではない、という方にもオススメですね。

デメリットは、終電が都心に比べて早いこと。それから、郊外になればなるほど通勤時間が長くなる、ということです。日ごろから終電の利用が多い方は、そういったデメリットも踏まえて検討してみましょう。

最近は特急料金を支払えば、全席指定で郊外まで行き来する電車も増えてきました。座って通勤することができるため、通勤時間を読書や勉強に充てたりすることもできますね。また郊外でも始発駅であれば、座って通える確率が高くなるのでねらい目です。

ライフスタイル別街選び③ 自分らしさ重視型

通勤時間や家賃、設備などの“スペック”よりも、「わたしはこんな暮らしが憧れ!」という明確なイメージを持てている方は、下記で紹介するような探し方がオススメです。

飲み歩きが大好き!

とにかく外で食事やお酒を楽しむことが大好きで、「ひとりでも飲みに行きます!」という方は、飲食店が充実している街を選ぶといいでしょう。飲食店にも様々な場所がありますが、チェーン店などではなく、個人経営の小さなカフェや居酒屋、バーなどを好む方は街選びは重要です。

何度か気になる街をピックアップした後は、実際にその街まで行って、駅を降りて散策してみるのもいいですよ。

料理が好き!

日ごろから料理をする方は、商店街やスーパーなどが充実している街がいいでしょう。仕事で遅くなる時も考えて、閉店時間が遅めのスーパーが駅前にあるかなどもチェックしておいたほうがいいですね。また、個人経営の八百屋などで美味しい野菜を安く手に入れたい!という方も、どんなお店があって、どんな野菜が多く売られているのかなどをチェックしてみると、自分に合ったお店に巡り合える確率も高くなるはずです。

散歩が好き、カメラが趣味!

カメラを持って散歩をするのが好きな方は、近所に公園などがある場所がオススメです。郊外にある大きめの公園であればあるほど、季節の植物の手入れをとても丁寧に行っていますから、被写体探しには困らないでしょう。

また、歴史があり、路地が多いような街も素敵です。路地を一本入れば知らなかったお店を発見でき、自分だけのとっておきのお店に出合える楽しみも味わうことができます。

移動手段の中心は自転車!

最近はロードバイクや街乗り用の自転車に乗っている方も多くいらっしゃいます。自転車が趣味の方は、自分の好きな街から自転車で行ける距離の場所に部屋を借りてもいいかもしれません。人気の街は家賃も高いことが多いため、その2駅隣くらいでお家を探して家賃を少し抑えても、十分理想の暮らしはできますね。

街は長く暮らす目線で考えよう

嫌だったらすぐに次の街へ、という生活を送れる方はいいですが、大半の人にとって引越しはそう何度もできるものではありません。だからこそ、新しく住み替えをする場合には、前よりももっと、自分のしたい暮らし方を実現できる場所で生活したいものです。

街選びも部屋選びも、妥協は禁物。安易な口コミなどに惑わされず、自分の理想の暮らし方を一度棚卸しして、それから実際にその街を歩いて雰囲気を感じてからお部屋探しを始めても、遅くはないはずです。みなさんが、よりよい街に巡り合えますように。

photo/PIXTA

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