ちょっと待って!その加湿器、正しく掃除しないとカビの温床に!?
秋から冬にかけて空気が乾燥する季節。朝起きた時に、喉が痛かったり、肌が乾燥したりしてくるのは嫌な気持ちになるものです。夏の間にしまっておいた加湿器を出してきた方も多いでしょう。
ただし加湿器は、きちんと掃除などの手入れをしないと、かえって室内の空気を汚してしまう、デリケートな家電でもあるんです。
Contents
放置していると……
カビが発生しやすくなる
加湿器は、水を温めて空気に湿り気を与え放出し、室内の乾燥を防ぐもの。当然、器内は湿気でいっぱいで、水アカやカビの温床になります。室内のホコリなども吸い込んでしまうため、実は汚れがたまりやすいのです……。
悪臭がしてくる
もうひとつの大敵は、悪臭。一度は経験したことがある方も多いのではないでしょうか。加湿器内で発生したカビにニオイがついて、そのまま放出されていきます。ここまで来たら、黄色信号!
加湿器掃除はクエン酸と重曹にお任せ!
加湿器のお掃除には、家庭のお掃除の強い味方、クエン酸を使いましょう。水アカなどの汚れのほとんどはアルカリ性なので、酸性であるクエン酸で中和をすることができます。
悪臭対策には重曹を使いましょう。悪臭の原因であるカビは酸性であることが多いため、今度はアルカリ性である重曹で中和をさせて落としていきます。
汚れの原因と対策の構造を理解した上で掃除をすると、ほかの箇所の掃除にも役立ちます。一家に1つずつ、クエン酸と重曹を用意しておくとよいかもしれません。
月に一度のお手入れ方法
フィルターなどのパーツのお手入れ
フィルターが入るバケツに1リットルの水(またはぬるま湯)に対して約1%の割合でクエン酸を入れて、1時間つけおきをします。その後、丁寧に水洗いをして、しっかり乾燥させましょう。
汚れをしっかりかき出したい時などは重曹を使い、しつこい汚れをとっていきます。ただし、あまりこすりすぎるのはNG。残りかすなどがパーツにこびりついて、かえって汚れの原因になることもあります。丁寧に掃除をすることが、加湿器を長く利用するためのコツでもあります。
本体のお手入れ
加湿器のタンクに、パーツと同じ割合でクエン酸を入れます。そのまま1時間ほど通常稼働をさせましょう。水をすべて使いきったら、タンクを取り出し、水洗いをします。ただ水とクエン酸を入れて稼働させるだけ。思ったよりも簡単なので、月に1回程度の適度な頻度で行うことも大切です。
日頃からできること
とはいっても、毎日使う前に薬品を入れて清掃するのはかなり手間がかかります。こうしたお掃除ができるだけないように、日ごろからできる小さな掃除が必要になってきます。
前日の水は使わない
その日の使用を開始する前に、前日に使ったタンクの水はすべて捨て、きれいに水洗いをしましょう。水道水に含まれるカルキなどの成分が汚れの元でもあるので、できるだけ新鮮な水を使うことも大事です。
週に1度、フィルターのホコリをとる
週末などの時間がとれる時でよいので、本体の背面についているフィルターの掃除も定期的に行いましょう。掃除機で吸い取ってあげるだけで十分です。フィルターが目詰まりしてしまうと、加湿量が低下し、送風音が大きくなる原因にもなります。
2週間に一度、内部フィルターとトレイの水洗い
加湿器内部のフィルターやトレイは、2週に1回、水洗いしましょう。放っておくと、水道水に含まれるミネラル分が気化せずに残ってしまい、水アカとしてこびりついてしまいます。水洗いした後は、柔らかい布で拭き、しっかり乾燥させましょう。
家族の健康のために、「きれい」を保とう
加湿器の掃除は一見手間に見えるかもしれません。しかし、たった少しの気遣いで、加湿器自体の稼働力も、もちろん室内の空気も、それから家族の健康も、よりよくなることがたくさんあります。
数年経って、「あの時ちゃんと掃除しておけばよかった……」と後悔をする前に、日々の掃除を習慣づけていきましょう。
監修:鈴野寿子(家事代行サービスCaSy・お掃除研修講師)
photo/PIXTA
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