あなたは知ってますか?七夕の短冊、どうしてお願い事を書くの?
七夕の飾りを折り紙で作ったり、短冊に願い事を書いたり、子どもにとって七夕は楽しい行事のひとつ。私たち大人も、子どものかわいい願いを垣間見て笑ったりほっこりしたりしますよね。今回はそんな七夕について考えてみましょう。
●七夕ってそもそも何の行事?
七夕の伝説を聞いたことがあるでしょうか。とても働き者で機織りが上手な織姫と、こちらも働き者の牛飼いが出会って、恋に落ち、仕事を放り出して恋にうつつを抜かしたため、「もっとちゃんと仕事をするように」と天の川の対岸に引き裂かれて、年に一度七月七日にしか会えないというお話。ルーツは古代中国だそうです。
日本にこのお話が渡ってきたのは奈良時代。貴族たちは機織り上手の織姫にあやかって、機織りや裁縫、字がうまくなるようにと願いを描けたのだそうです。
江戸時代には庶民にまで広がり、やがて他の様々な願いも短冊に書くようになったと言われています。
七夕の短冊はもともとは「機織りが上達する」「裁縫が上手になる」「字がうまくなる」といった願掛けでした。
お願い事は誰かが叶えてくれるのではなく、自分でやりますという宣言のようなもの。だから細かいきまりや数の制限などはありません。
●短冊や飾りにはどんな意味があるの?
貴族たちは祭壇を作ってまつっていたそうですが、七夕に笹を使うのは、笹(竹)が昔から日本では神事に使われる神聖な植物だったからではないかと言われています。
七夕の歌の中に「ごしきのたんざく」という歌詞がありますが、これは五色の短冊のこと。青(緑)、赤、黄、白、黒(紫)色で、中国の陰陽五行説にちなんで、それぞれ青(緑)=木、赤=火、黄=土、白=金、黒(紫)=水を表しています。
願いごとを書くときは短冊の色を意識するのもいいかもしれませんね。
他の飾りにもさまざまな意味が込められているんですよ。
・紙衣(かみこ)裁縫の上達を願う。病や災いを人形に移す、いわば身代わり。
・折り鶴、長寿を願うもの。
・財布(巾着)、金運アップ!
・投網・綱飾り、豊作・大漁を願う。
・吹き流し、織姫の織り糸の象徴、。
・くずかご、清潔、節約などを心がける。
●終わった笹・飾りはどうしたらいいの?
さて、では七夕祭りの笹は何時まで飾っておけるものなのでしょうか。
本来は7月のはじめに飾り付け、七夕の前日、つまり6日の夜に軒下に飾り、7日の当日にはもう片付けてしまったそうです。
織り姫と彦星も年に一夜限りの逢瀬だということを考えると、サッと片付けてしまうのはわかるような気がしますね。
七夕も終わり、笹はどう片付けたらいいでしょうか。
かつては川や海に流して、お願い事を神様に持って行ってもらっていたそうですが、環境問題を考えるとそれはできませんよね。
庭などで燃やしてもいいエリアにお住まいならば、お焚きあげをするのもいいでしょう。燃やした煙が天に昇ると願いが叶うとも言われています。
笹は細かく切って燃えるゴミに出すのが、いちばん環境に優しそうです。願い事を書いた短冊を棄てるときは、白い紙に包むといいそうですよ。
季節を感じる年中行事子どもと一緒に楽しめるのは子育て時代ならではですね。親子で七夕、ぜひ楽しんでくださいね。
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