絶対にやっちゃダメ!子どもが親の財布からお金を持ち出した時のNG対応
信じていた我が子に財布からお金を持ち出された……。そんな経験はしたくないけれど、実はよくある話なんです。
もしも、あなたのお子さんが勝手に親の財布からお金を持ち出したら、あなたは親としてどうしますか?
お小遣いをあげていても親の財布からお金を抜いていく子ども。なぜ盗むのか?子どもなりの考えとそこに潜んでいるかもしれないSOSとは?
Contents
やってはいけないNG対応
親の財布からお金を抜いていることに気づいたら、どうすればいい?子育ての中で重要な、子どもが悪いことをした時に、親がどう対処するか……子育ての中で悩むことが多い叱り方。ここではやってはいけない対応を3つご紹介します。
① いきなり叱る
親の財布からお金を平気で盗んだり、将来、子どもが他の人の物を盗むようになったら大変だ!と思いますよね。でも、いきなり叱りつけるのはNG対応。財布からお金がなくなっていることに気づいたら、まずは事実確認を。
いくらなくなっているのか?いつなくなったのか?親の勘違いではないのか?
それらを確認した上で、それでも子どもが財布からお金をとっていることが明らかになったら、叱るのではなく、冷静に話をする場を設けましょう。ポイントは「なぜ財布からお金をとらなければいけなかったのか?」その理由を話すように促すこと。「盗んだ!」と叱りつけるより、子どもの話を聞いて「どうしてやってはいけないのか」を理解させることが重要です。
② 気づかないふりをする
子どもがお金を抜いていると確信した時、そのうちやめてくれるだろうと気づかないふりをする。実はこれ、絶対にやってはいけない対応です。なぜなら、子どもが「悪いことである」と認識していることをわざとやる場合は「もっと自分を見てほしい」という、親に対してのSOSの場合も多々あるから。
気づかないふりをしていると、子どもの行動はどんどん悪い方にエスカレートし、心も離れていってしまいます。見て見ぬふりはせずに、子どもと向き合う機会と腹をくくりましょう。
③ 決めつけて話す
「あなたは悪い子だ!」と決めつける叱り方はしないようにしましょう。厳しく叱ることも時には必要ですが、まずは話を聞くこと。子どもが「悪いことをやってしまった」と自分で理解することが最も大切です。
子ども自身には盗んだという意識はなく、お金が必要だからお金があるところから持ち出して使ったというだけかもしれません。それでも悪いことに変わりはありませんが、その背後にイジメなどの深刻な問題が隠れている可能性も。悪意があって盗んだと決めつけず、子どもなりの理由を聞き出しつつ、いけないことだったと理解してもらえれば大成功ですね。
悪い子であるという事実を突きつけるのではなく、悪いことをしてしまったという事態の裏にある原因を突き止めましょう。
盗んだ理由を考えてみる
親の財布からお金をとるという行為の理由は、大まかに2つに分けられます。親に自分を見てほしくてやってしまう場合と、単純にお金が欲しかったという2つです。
「自分を見てほしい」というのは、子どもが親の愛情を欲しているということ。親子間のコミュニケーションを密にしていき、子どもの心を満たすことができれば解決できそうですね。
「お金が欲しい」という理由の場合は、なぜお金が欲しいのか?など、注意してより詳しく話を聞きましょう。本来ならば親に相談しなければいけないことを隠しているかもしれません。イジメられていることや子ども自身がお金を誰かにとられたことなど、親には言いにくいものです。
でも、「親の財布からお金を盗んだ」ことを子どもからのSOSだと捉えてしっかり対応すれば、イジメなどの子どもが親に言いにくい問題を早期に解決できるかもしれません。少なくとも、イジメられていることを親に話すという大事なステップを踏みだすことができます。
“とった”ということはしっかりと叱るべきです。ただその時に、なぜとったのかという理由をじっくりと聞き、盗まずに解決する方法を子どもと一緒に考えましょう。
子どもが親の財布からお金をとったと気づいた時にするべきこと
親の財布から子どもがお金を抜いていると気づいたら、どう対応しますか?
まずは落ち着いて、今後盗むことがないようにするためにはどうしたらいいか考えて。以下のポイントを押さえて話し合いましょう。
① 気づいていることを伝える
人は自分の行動が見られている、誰かに気づかれている、と思うと悪いことはできないものです。財布からお金がなくなったことに対して親が何も言わないことで、「たいしたことじゃないから気がついていないんだ」と思っているのかもしれません。
「あれ?お金が足りなくなってる。どこかに置いてきてしまったかな?どこかで見なかった?」などと言い、少額でも本当に困って焦っているところを見せるのもひとつの手。お金がなくなれば少額でも気づくし、勝手に持っていったら困らせてしまうということを伝えます。
それでも何度も繰り返す場合は、勝手に持ち出していないかを聞き、話し合いましょう。
② 話し合う
子どもが持ち出したという確信を持ったら、子どもの言い分を聞いて善後策を話し合いましょう。
お小遣いが足りないのであれば、お手伝いに応じてアルバイト代を渡すのはどうか?など、問題の解決策をお互いに提案してみるのもいい方法です。労働してお金をもらうことでお金の大切さが分かり、勝手に人のお金を持ちだしてはいけないと気づくきっかけになるかもしれません。
解決策はご家庭によりいろいろあると思いますが、最終的に「今後お金が必要な時は、子どもが自ら親に相談する」ように促すのがポイントです。
③ 叱る
いきなり叱るのはNGですが、物事の善悪やお金の大切さはきちんと教えなければいけません。注意したいのは、感情的に怒鳴るのではなく、“何がいけなかったか”をしっかりと理解させること。
子どもをどう叱ったらいいかわからない……という声をよく聞きますが、子どもひとりひとり“響く”叱り方は異なります。これが正解!という叱り方はありません。大切なのは、親が子どもを思って「伝えたい」と強く意識して叱ることです。
「親が自分のために真剣に考えて話してくれた」と子どもが思ってくれれば、どんな叱り方をしてもいいでしょう。
嘘や盗みという行為は、一度やってしまうとまた次も……と繰り返してしまうこともあります。二度、三度と繰り返し、善悪の感覚が麻痺してしまう前にしっかりと反省させることが大事です。
そして、原因となる“盗んだ理由”に潜むSOSのサインを、絶対に見逃さないようにしましょう。少しでも早く、お子さんも親御さんも笑顔を取り戻せますように。
photo/PIXTA
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