子育てママは忙しい…けど知ってほしい!「朝食抜き」がもたらすリスク。
こんにちは!上級食育指導士の岡宏美です。
皆さんは家族で朝食を食べていますか?
実は、厚生労働省発表の平成24年度の調査によると、1〜6歳で約5%、7〜14歳で約4%、15〜19歳で約11%ほどの子供たちが朝食を食べていないのです。
ただでさえ忙しい朝は、共働きで子育てをしている両立ママにとっては、人並み以上の大変さですよね。
たとえ朝食を食べられなくても、昼と夜で栄養をしっかり摂れば問題ないでしょ、と思われるかもしれません。
しかし、実は「朝食べること」が心身の健康にとって大切なことなのです!
『朝・昼・夜 食べる理由』
私たちは基本的に1日に3回食事をしますよね。
これにもちゃんと理由があります。
私たちの脳が正常に働くには、1日に約150gのブドウ糖を食事からとる必要があります。
しかし、私たちの体は、1回の食事で約50gしか貯蔵しておくことができません。
しかもそれは約6〜8時間ほどで使い切ってしまうため、エネルギー切れを起こさないためにも、150gのブドウ糖を3回に分けて摂取することが必要です。
つまり、炭水化物を含む食事を3回とることが基本です。
『朝食を食べないとどうなるのか』
では朝食を抜くとどんな問題があるのでしょうか。
● イライラや無気力
寝ている間にも脳は働いていますので、夕食で栄養を補給しても、朝食を抜いてしまうと長時間脳にエネルギーがいかず、脳が栄養失調になってしまい、イライラしたり、無気力の原因になります。
● 学力の低下
文部科学省が平成24年度に実施した調査では、毎日朝食を食べる子供ほど学力調査の平均正答率が高い傾向にあることがわかっています。
海外の調査結果も同様です。
私たちの体は夜〜早朝は体温が低い状態になっていますが、食事をすることによって体温が上昇します。
ところが、朝食を抜くと、なかなか体温が上がらないため、脳が働かず、学校の授業にも集中することができません。
● 肥満を招く
朝食を抜いて、長時間にわたって空腹状態が続くと、昼食のドカ食いにつながります。
また、長時間食事をしないと、次に食事をした時に、体が脂肪にかえて溜め込もうとするため、太りやすくなります。
● あらゆる体調不調の原因になる
体内時計という言葉を聞いたことがあると思います。
ほぼ24時間周期で私たちの体の体温や血圧、新陳代謝、ホルモン分泌などを調節する機能です。
この体内時計は、「食事のタイミング」と「太陽の光」に大きく関係しています。
夜遅くまで明るい部屋で起きていると、体内時計が狂ってきますが、朝起きて、太陽の光を浴び、朝食を食べることで、体内時計のズレを調整することができます。
しかし朝食を抜くと、この体内時計もズレ、結果として自律神経のバランスも乱れてしまいます。
自律神経は体温、血流、呼吸、消化吸収、排泄、免疫、新陳代謝など、体のあらゆる機能の調節に関わっているため、体にあらゆる不調が起きると考えられます。
● 夜型の生活になり悪循環に陥る
朝食を食べないと、体温が上昇せず、体が目覚める時間が後ろへとずれ込み、結果、体内時計もズレてしまいます。
そうすると夜になっても眠くならず、遅くに就寝することになり、朝早く起きられないスパイラルに陥ってしまいます。
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まとめ
朝食を食べる習慣をつけましょう。
また、朝食を食べる準備として、翌朝食欲がある状態にするために、夕飯を就寝3時間前に済ませておくこと、そして起きてすぐに一杯の水を飲んで胃を目覚めさせることも大切です。
岡宏美
1983年埼玉県出身。NPO法人日本食育協会認定 上級食育指導士。NPO法人食育の会おむすびころりん正会員。結婚を機に会社を辞め、幼少期より関心のあった食育をライフワークとして取り組み始める。現在は、手作りソーセージの会や常備菜作りの会、まごわやさしいお料理会などを開催し、食育の普及に努めている。
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