つい言ってない??子どもの創作意欲をつぶすNGワード4つ
絵を描いたり工作したり、創作遊びは子どもの想像力や知能、さらにコミュニケーション能力を伸ばします。親の不適切な言葉がけで、子どもの創作意欲をつぶさないよう、ちょっと気をつけてみませんか。
そこで今回は、ついうっかり言ってるNGワードをご紹介します、
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創作意欲をつぶすNGワード1「そんなの変だよ」
親に自分の作品を「変だ」の一言で片付けられれば、子どもの心は傷つきます。
「変」というのは親からの視点であって、子どもから見たらすこしも変ではないのです。「そんなの変だよ」という言葉は自分の価値観を子どもに当てはめ、型にはめようという心理からきています。
そんなの変だよ。と思っても「おもしろいね」「こんなの初めて見たよ」「ユニークだね」など他と違っていることをほめる言葉がけにしましょう。「みんなちがって、みんないい」のですから。
創作意欲をつぶすNGワード2「もっとていねいに」
絵画や工作では、大人はきれいな完成品を求めます。だから「もっとていねいに」「きれいに」と声をかけてしまうのですが、子どもは作品という「結果」ではなく、作る「過程」に生きています。「描きたい!」「作りたい!」「楽しい!」といった創作意欲があふれて丁寧にするどころではないのかもしれません。
勢い余ってはみ出したり、紙を破いてしまったり。そんなときは乱暴なのではなく、まだ指先が不器用なのかもしれません。「こうすればはみ出さないよ」というような、テクニックを教える言葉かけは小学生くらいになってからの方がいいかもしれませんね。
創作意欲をつぶすNGワード3「太陽は赤でしょ!」「虹は七色でしょ」
クレヨンでお絵かきをしてる時に、太陽を何色で描きますか?
多くの大人は「赤に決まっている」と言うと思いますが、さて本当に太陽は赤いのでしょうか。二日酔いの日に太陽が黄色く見えるなどといったことを聞いたこともありますが。太陽を直に目で見ることはできません。まぶしくて見えないものを「この色だ」と決めつけるのは危険な固定概念かもしれません。
同じように、虹は七色と言われていますが、色の間には無数のグラデーションがあり、難色とは決めることはできません(七色だと仮に決めたのは「万有引力の法則」で知られるニュートンだそうですよ)。
「この色で書きなさい」と決めつけてしまっては、子どもの自然な感受性を押しつぶしてしまいます。
もしかしたら太陽を青く描くかもしれません。それを「普通の絵」に変えようとするよりも「どうしてその色なの?」と優しく聞いてみましょう。「すごく寒いから」「北極の太陽だから」「これは地球」などおもしろい答えが帰ってくるかもしれません。
創作意欲をつぶすNGワード4「くだらないことはやめなさい」
子どもが何かに熱中しているとき「くだらないことはやめなさい」と制止していると、子どもはやがて「これはやる価値のあることかな、やめておいた方がいいかな」と無意識で考えるようになります。
思慮深くなるのはいいことですが、逆に言えば自由な発想に自分でブレーキを掛けている状態で、創作活動には逆にマイナスとなります。
子どもがくだらないことをしていると思っても、危険性がない限り、思う存分にやらせてあげましょう。思慮深くなるのは大人になってからでも遅くはありません。
(ライター・曽田照子)
子育てNGワードの専門家。著書に『子どもが自信を失う66の言葉』学研パブリッシング『子どもに言ってはいけない55の言葉 (マミーズブック)』メイツ出版等多数。
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