小学校に上がっても大変!共働きの子育ての実状とは?
実は巷では、「小1の壁」と呼ばれる問題が、共働き世代に大きく立ちはだかっています。今回は、共働きの子育てに大きな壁となって立ちふさがっている「小1の壁」問題と対応のポイントについてご紹介します。
■共働き子育てに立ちはだかる「小1の壁」
「小1の壁」とはその名の通り、小学校に上がった直後に起こる、さまざまな問題のことを指します。
特に深刻な問題として挙げられるのは、延長保育が利用できないことによる問題、そして環境の変化による、子どもだけでなく大人も含めた、体調面や精神面の問題です。
ここでは他にも、小学校だからこそ発生する2つの問題について取り上げ、解決のためのポイントをご紹介します。
■1.子どもを預ける時間が短くなる
「小1の壁」問題の中でも、とりわけ影を落とすのが、子どもを預けられる時間が短くなってしまうという問題です。
保育園の場合、延長保育を利用すれば、かなり遅い時間まで子どもを預けることができました。しかし小学校に上がると、早ければ14時半頃には学校が終わってしまいます。
地域によっては、その後学童保育に預けることもできますが、長くても19時までが限界。早いところだと18時頃までというところもありますし、地域によってはすでに定員に達しているため、学童保育自体に入れない場合もあります。つまり、18時頃には子どもを迎えに行かなければならないというわけです。
一方、子育てによる時短勤務制度を利用していた人の中には、小学校に上がった段階で、通常勤務に強制的に戻されたという人もいます。「小学校に上がれば時短勤務は卒業」という、暗黙のルールが敷かれているところは、実は少なくないのです。
解決策としては、親戚の力を借りる方法や、有料の学童保育を利用する方法などが挙げられます。有料の学童保育に関しては、近年都心を中心に増加傾向にあり、預けている間に宿題を見てくれたり、英語や習い事などをさせてくれたりと、サービスも充実しています。
ただ、料金が比較的高めなので、経済的な負担がかかることは覚悟せねばなりません。とはいえ、小学校低学年時から、子どもを一人でお留守番させるのは不安なもの。こうしたサービスを利用する、親戚や友達の力を借りるなどしながら壁を乗り越えていきましょう。
■2.環境変化への対応
小1の壁は、子どもの精神面や体調面にもひずみを生みます。
保育園・幼稚園と小学校の生活は、大きく異なります。お昼寝の時間もなくなりますし、静かに机に座って授業を聞かなければなりません。友達関係も、これまで以上に複雑化するでしょう。子どもにとって小学校への進学は、大きな変化を迎える節目の時期なのです。
こうした急激な変化により精神的・身体的にバランスを崩すことがあります。しかし共働きでなくとも、こうした子どもの変化に、親はなかなか気づきにくいものです。
だからこそ親は、子どもにこうした変化があることをあらかじめ理解しておきましょう。不安な子どもの気持ちをフォローするためには、過度に子どもに干渉しないこと、そして親自身が心の余裕を持てるよう意識することが大切です。
子どもの体調面や精神面に変化を感じたら、簡単なコミュニケーションの中から糸口を探り、フォローの方法を探すようにしましょう。ちょっとしたコミュニケーションから、問題の本質が見えることがあります。もちろん簡単にはわからないこともありますが、根気よく子どもを見守り続けることが大切です。
見守り続けることは、簡単なことではありません。親の方が、心が折れてしまうこともあるでしょう。そんな時は頑張りすぎず、周りに相談したり、適度にストレスを発散したりすることを忘れないようにしましょう。
【おわりに】
小1の壁は、本人たちだけでは解決できない問題を多くはらんでいます。周りに助けを求め、必要なサービスを探して利用するなど、多方面に目を向けて、子どもとともに前進していきましょう。
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