イヤイヤしてない?魔の2歳児のコミニュケーション方法
こんにちは。子育てNGワードの専門家・曽田照子です。
授乳やおむつ、夜泣きなどそれなりに大変だった赤ちゃん時代を乗り越え、だんだん言葉が通じるようになって「やっとラクになれる〜」と思ったのもつかの間、1歳半〜3歳頃、ほとんどの子どもが「イヤっ!」「ダメっ!」「チガウ!」「自分でっ!」の第一次反抗期に入ります。今回はそんな時代の「しつけ」について考えてみましょう。
世界中のママ・パパが手を焼いている
通称「イヤイヤ期」の子どもはまるで怪獣。小さいけれど本当に手におえません。モンスターぶりは世界共通らしく、英語でも「terrible two」=「魔の2歳児」なんて呼ばれています。
反抗の度合いは子どもによって違うようです。
反抗はしても言葉で言って聞かせると分かってくれる子、何を言っても反抗しまくる子、またこの時期にあまり反抗せず、小学校に入る頃に急にふてくされる子もいます。
子どもがイヤイヤ期にさしかかったとき、ママ・パパに覚えておいて欲しいのは「聞き分けがいい」と「しつけがいい」はイコールではないということ。逆に言えば「聞き分けてくれない」と「しつけができてない」もイコールではありません。
中には「母親が働いているから」と言い出す人もいますが、無視しましょう。
親が働いていても、専業主婦でも、反抗期はあります。どんなに理想的な対応をしていても、反抗するときはします。だって、反抗期なのですから。
でも反抗は悪いことばかりではありません。
「反抗」は「悪いこと」ばかりではない
「どうして聞き分けがないのかしら……」うんざりしてしまいますが、反抗は子どもが成長しているという証拠でもあるのです。
言葉を覚えて周りの様子が分かってきたから、欲しいものが出てくる。
親のやっていることに興味が出てきたから、自分でやりたくなる。
楽しい遊びは、何度でも、何度でも、何度でもしつこく繰り返したくなる。
これって、いままで自分の小さな世界にいた赤ちゃんが「子ども」になり、外の世界に興味を持ち始めたということです。おいしいものや、楽しいことなどが分かってきた、社会に興味が出てきたということですよね。それは発達ですから、いいことです。
でも、子どもはここで「現実」という壁にぶち当たります。お菓子やおもちゃはそうそう買ってもらえないし、自分で靴紐を結ぼうとしてもうまくできない。世の中は思い通りに行かないことだらけ。
現実社会の理不尽さを前に「どうしてなんだー!」と、悔しさや怒りで一杯になって感情を爆発させる……それが、泣きわめき、という形になって現れるのです。
そんなとき避けて欲しいのは親が子どものイエスマンになり下がること。
私は反抗期は「世界は自分の思い通りにはならない」という事実を学習する時期だと思っています。「泣きわめいたり、かんしゃくを起こすと思い通りになる」と思い込ませてしまうと、せっかく「世の中は思い通りにならない」を学ぶチャンスが台無しになってしまいます(とはいえ、程度問題です。たまには、ワガママをきいてあげてもいいんです。世の中が全く思い通りにならないというのも絶望ですから)。
すべて人生が思い通りになっている人はいないはず。そんなとき「こうしたいんだけど、うまくいかなかった」という気持ちにより添ってくれる人がいるとラクになります。
反抗期の子どもに対しても「◎◎したかったんだね」と気持ちをくんだ言葉をかけてあげると、すこし違ってくるかもしれません。
すぐには泣きわめきが止まらなかったとしても「自分の気持ちをわかってくれた」とわかると、だんだん泣きわめく頻度が減ります。
イヤイヤ期は、手間も労力も精神力もかかって大変ですが、ママ・パパが否応なく親として成長させられる時期でもあります。一人の人間としてのわが子とどう接するのか、コミュニケーションの基盤を作り上げる時期でもあるのです。
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