40代高齢出産の体験談を聞いてみよう!イマドキの無痛分娩
高齢出産は増加の一途をたどっていて、2014年度の厚生労働省の統計によると、35歳以上の初産が全体の14.3%を占めるほど。芸能界でも東尾理子さんや小雪さんの出産、松たか子さんや一青窈さんらの妊娠が報道され、高齢での妊娠を希望する人たちに勇気を与えています。さまざまなリスクがあると言われる高齢出産、痛みに耐えながら産むのがどうしてもイヤで、あえて40歳の高齢出産で無痛分娩に挑んだ女性に体験談をうかがいました。
■早く来た更年期障害!?まさかの妊娠
40歳を迎えたメーカー勤務の真美さん(仮名)は、結婚5年目。会社都合で退職することになりました。しばらくすると、生理不順になりましたが、「これがうわさに聞いていた更年期障害かぁ。思っていたより早く来ちゃった」と思い込んでいたそうです。
「ある日、我慢できないほどの腹痛におそわれて、おそるおそる婦人科へ行きました。医師から『おめでとうございます』と言われた時は、びっくりして椅子から転げ落ちそうになりました」。
■注射もこわいのに……
あきらめかけていた赤ちゃんを、結婚5年目にして授かり、大喜びの真美さん。しかし、高齢出産のリスク以上に、極端に痛みに弱いことが頭の痛い問題でした。健康診断の血液採取でさえも、恐怖でめまいを起こしてしまうほど痛みに弱い真美さん。
幼い頃から、テレビ番組などで出産シーンを見ては震えていたそうです。「それで、いろいろ情報を集めるうちに、自宅から30分ほどの所に無痛分娩で有名な病院があると知り、分娩予約をしました」。
■予想以上にラクでした
「深夜、自宅で破水、そのまま入院しました。病院到着後、すぐに麻酔処置をしてくれたので、下痢くらいの痛みを感じたところで痛みのない世界へ。陣痛室でもテレビを見ながらうたた寝。つきそいの夫もグーグー高いびき。
分娩室に入っても緊張感ゼロで、看護婦さんと軽くおしゃべり。
夫の立会いのもと、『え、もう産まれたの!?』と言うくらいの、ラクラク出産でした。麻酔が切れた後は、それなりに痛みはありましたが」。体の回復も早く、産後10日目には、バスに乗って新生児用品を買いに出かけたそうです。
■高齢出産だからこそ!
「高齢出産だけど無痛分娩、じゃなくて、高齢出産だからこそ無痛分娩でよかった!と、声を大にして言いたい」と話す真美さん。「当然、若い妊婦さんほど体力はありません。だからこそ穏やかに出産できる無痛分娩なら、育児にパワーを蓄えておけます。
人一倍緊張しやすくて痛みに弱い私が、とっくに出産をすませた友人たちから『死ぬほど痛いよ!』と脅されても、『私は無痛だから大丈夫』と聞き流し、穏やかなマタニティライフを送れたことも大きなメリットでした。もちろん、無痛分娩にはリスクはあります。だけど、私が通う病院では勉強会もあり、不安を感じることはありませんでした」。
■さいごに
日本では無痛分娩ができる施設はまだ限られています。一方、欧米やシンガポール、タイなどでは、メジャーな出産方法です。
「日本では、出産は痛みに耐えなきゃみたいな精神論が根強く残っています。でも、選択肢はいろいろあっていいと思うし、どの出産方法を選んでも長く続く子育てから見ると一瞬のこと。後に待つ育児の大変さはみな平等です。だから、無痛だから、帝王切開だから、などと言わずに、個人の事情で選んだ出産方法は尊重してほしいし、それができる社会であってほしいと思うんです」。と話してくれました。
この記事を読んでいる人は
こんな記事も読んでいます