赤ちゃんの「わがまま」が愛おしくなる。理解するという魔法
ママがどれだけ眠くても、決まって夜中に泣き叫ぶ赤ちゃん。料理をしていようと、抱っこしてくれるまで決して泣き止まない赤ちゃん。大事なものに限って、めちゃくちゃしたがる赤ちゃん。
赤ちゃんって、なんてわがままなの!? そう思ったことはありませんか?
しかし、赤ちゃんは自分がわがままだなんて思ってもいません。そのわがままを理解することで、きっと今より赤ちゃんが愛おしく思えるはずです。
◆ 赤ちゃんのわがままの正体
赤ちゃんのわがままの正体は、生きるための努力です。赤ちゃんが泣くのは不快なときと決まっています。お腹が減って不快。おむつが濡れて不快。ママが抱っこしてくれないと不快。背中に入った1本の髪の毛が不快で泣いていることもあります。
赤ちゃんにとって不快な状態とは、危険が迫っているときです。空腹が続くと命が危なくなりますし、おむつが濡れているとお尻がかぶれてしまいます。髪の毛なら危険はないですが、違和感を覚える原因が毒をもった虫だと、すぐに取り除かなくてはなりません。
ママが抱っこしてくれないというのもそうです。哺乳類は猛獣から身を守らなくてはなりません。赤ちゃんは10か月間、ママのお腹の中で過ごしてきました。そのため、ママのそばにいると安心します。生まれたばかりの小さな命では自分を守ることができないので、守ってくれる存在に頼りきっているのです。
◆ 泣くという自己主張の重要性
泣くことは赤ちゃんにできる最大の自己主張です。力いっぱい泣き、ママに世話してもらうことで、赤ちゃんは自分の行動が世界を動かすということを学びます。赤ちゃんが自己主張してきたとき、どう接していますか? 泣いている状態で放置したり怒ったりしていると、赤ちゃんは無力感を覚えます。
泣いても意味がない。怒っても笑っても、意味がない。
そう、泣いても構われない子供は感情表現に乏しい大人に成長するのです。こうなると、正常な人間関係を築くことが困難になります。反対にしっかりとママが赤ちゃんを抱きしめ、遊んだり笑ったりしてあげると感情表現が豊かになります。
◆ 安心感が自立心を育む
生後半年程度になると、後追いでトイレにもゆっくり入れず、疲れてつらい時があるかもしれません。しかしこういった時に母親がしっかりと愛情を注いであげると、子供は「ママがいれば大丈夫」と安心します。この安心感が子供の自立心を育み、おもちゃや友人など、外の世界への興味を促すのです。
この時期にママが怒ってばかりだったり、十分なスキンシップを取らなかったりするとどうでしょう。子供の心が不安定になり、いつまでも母親を求める子になってしまいます。
◆ 甘えさせすぎるということはない
「十分に甘えさせることが大切」というと、よく「甘やかすのはよくない」「抱きグセがつく」などという人がいます。しかし、「甘やかす」ことと「甘えさせる」ことは違いますし、甘えさせすぎるということはありません。
近年では抱きグセについて否定的な意見が多く、気にする必要はありません。赤ちゃんはいつか必ず成長し、自分の足で歩いていってしまいます。目の前の大切な命が健やかに成長するよう、ほかのことは少しだけ置いておいて、愛すべきわがままを両腕で受け止めてあげてください。
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