水まわりの細菌は意識してる?食中毒予防につながる清掃テク6つ

水まわりの細菌は意識してる?食中毒予防につながる清掃テク6つ

梅雨入りから真夏にかけては、【食中毒】の危険が高まります。
調理をする水まわりは、もっとも雑菌の繁殖しやすい場所ということをご存じでしょうか。
雑菌の繁殖を防ぐには掃除が基本です。
食中毒予防につながる水まわりの掃除テクを紹介しましょう。

■1.水を残さない

ジメジメした場所に発生する厄介者と言えばカビです。
食中毒を引き起こすO-157やサルモネラ菌はカビと一緒に繁殖してしまう場合もあるので、食中毒予防のためにもカビ掃除はしっかりと行いましょう。

カビの発生を抑える基本は、水を残さないこと。
キッチン回りの水はこまめに拭きとり、水分を残したままにしてはいけません。
なるべく、水が飛び散らないように対策すると、拭きとりも楽になりますね。

食器の水切りカゴの下や後ろは要注意個所です。
夏場などは2〜3日放置すると、新しいカビが発生してしまいます。
そうならないためには、水切りカゴもしっかりと拭いて片付けることが理想です。

ちょっと面倒と感じるかもしれませんが、カビの発生を抑えるための重要なひと手間です。
あえて水切りカゴを使わず、普段使っているザルなどで代用すると片付けやすいですね。

■2.細菌の栄養源を排除

洗い物や調理など、食に密着している場所がキッチンです。
キッチンには、なんと、トイレの約20万倍の細菌が繁殖しているという事実をご存知でしょうか。
キッチンまわりには水分に加え、細菌の栄養となる食べカスがあるなど、細菌が繁殖しやすい条件が整っていることが原因です。
ですから、細菌の栄養源となるものは、徹底的に排除しましょう。

コンロまわりに飛び散った食品や油汚れは、すぐに掃除して清潔に保ちましょう。
油汚れは、時間が経つと落ちにくくなるため、飛び散ったらすぐに拭きとるのが一番簡単な掃除方法になります。

シンクにも、油よごれや、食べカスを残したままにしてはいけません。
食器を洗った後は、必ず、シンクも洗い流すように心がけましょう。
生ゴミもこまめに捨てることで、細菌を増やしにくくします。

シンクに洗い物をためてしまうのもNG!
暑くなるこれからの時期は、ためた洗い物の中で、細菌がどんどん繁殖してしまいます。
一晩置いておくなんていうのは、この時期は厳禁ですよ。

■3.こまめな換気

ジメジメとした環境は、カビと細菌が大好きです。
そんな環境にしないためには、こまめな換気は欠かせません。

調理中は、かなりの水蒸気が発生していますから、換気扇を忘れずに回しましょう。
それ以外のときでも、窓を開けて風を通したり、窓がない場合は、換気扇を回すなどして、湿気を追い払いましょう。

水まわりはどうしても、ジメジメと湿気が多くなりがちです。
水を使った後は、さっと拭きとり、扇風機を数時間回しておくと、カビと細菌の抑制に効果があります。
エアコンを使用する場合は、キッチンでは除湿機能を使うのも効果が期待できますね。

■4.除菌

食中毒予防のためには、除菌効果のあるものを掃除に使用するのも有効な手段です。
除菌効果のある洗剤も、さまざまなメーカーから販売されています。

除菌効果があるといえば、アルコールです。
アルコール除菌・消毒剤はさまざまなウイルスや細菌に効果があり、手に入りやすい事から一般家庭や飲食店でポピュラーに使用されています。
スプレータイプのものなら、使い勝手もよく、1本準備しておくと色々な使い方ができます。

水まわりで使用する場合に気を付けたいのが、水分が残ったままでスプレーしてしまうと、除菌効果が薄れてしまうことです。
アルコール消毒では、アルコール濃度で除菌の効果が違ってきます。
市販のスプレーは効果的な濃度にしてありますが、水と混ざってしまうことで濃度が下がってしまいます。
ですから、水を残さないように、拭きとってからスプレーするようにしましょう。

食中毒となる細菌は、人の手を介して広がることが多いと言われています。
つまり、人の手が触れるところを除菌すると食中毒の予防には効果的なのです。

キッチンで一番気をつけたい場所は、水道の蛇口です。
調理中も何度も触れるところですから、蛇口が細菌だらけでは食中毒の危険が高まります。
蛇口の除菌は念入りに行うとよいでしょう。

また、酢も除菌効果があると言われています。
酢なら、人の口に入っても安全ですから、キッチンでの除菌には安心して使えます。
ただし、酸性ですから、錆つきには注意が必要です。

アルコールや酢では除菌できない細菌もあります。
そんな細菌には塩素系の洗剤が効果的です。
ヌメリや、発生してしまったカビには、塩素系の洗剤で細菌を根こそぎ退治しましょう。

熱湯による消毒も、手軽にできますが、ものによっては変形させてしまう危険性がありますから、耐熱温度など確認が必要です。
シンクに熱湯をかけて除菌する場合、シンク部分は大丈夫なのですが、排水口のパイプ部分は熱湯に耐えられない場合が多いです。
排水管を傷めないよう、熱湯を流すのは避けるべきでしょう。

■5.洗いやすい部品に交換

水まわりで、一番汚れる場所といえば、排水口ですね。
すぐにヌメリが出てきて、臭いも気なる場所です。
こまめな掃除が大事だとは、わかっていても、さまざまな部品を外しながら、洗うのはなかなか大変な作業です。

この排水口の部品を洗いやすいものに交換するのも一つの手です。
洗いやすく、汚れが付きにくい構造に工夫されたものも販売されています。

ごみ受けの部分だけでも、深さが浅めのものや、ヌメリの防止加工が施されているものなど、掃除を楽にしてくれるものがあります。
なかなか、交換することはないと思いますが、汚れがすぐに溜まってしまったり、落ちにくい場合は、部品交換することも考えてみましょう。

■6.清掃用具の衛生

たわしやブラシ類などの清掃用具は、洗剤も使っているし、清潔だと思いがちではないでしょうか?
しかし、濡れたまま放置されていると、清掃用具にも細菌は繁殖します。
清潔に保たれていない清掃用具は食中毒を招く、二次汚染の原因となってしまいます。

清掃用具は熱湯をかけて消毒したり、消毒液に漬けるなどして定期的に除菌を行ってください。
また、風通しのよいところに吊るすなどして、乾燥させるようにしましょう。
雑巾などが嫌なにおいを発するときは、細菌が繁殖している証拠です。
そうなる前に、清掃用具のケアも習慣化しましょう。

清掃用具の洗浄まで、手が回らないときは、使い捨てのお掃除シートや、キッチンペーパーなどを使用しましょう。
キッチンペーパーは、洗剤などで拭いてもボロボロにならない、厚手のものが掃除には向いています。
使い捨ての、ウェットシートなども市販されていますね。
忙しいときは、このような使い捨てシートがとても便利です。

新聞紙や不要となった衣類を掃除に使うものお勧めです。
新聞紙は水分を吸収させるのにはもってこいですし、掃除した後は捨てるだけでOKです。
ただし、インクによる色移りの危険がありますから、白っぽい箇所には不向きですから、気を付けましょう。
不要となった衣類も捨てる前に、掃除で活躍してもらうといいですね。

捨てるものを掃除に使うという発想をすると、掃除用具のケアが不要になります。

■まとめ

「細菌は持ち込まない、付けない、広げない」これが、食中毒予防の原則です。
目に見えない細菌を意識できるかどうかがポイントとなってきます。

飲食店などでは、食中毒には細心の注意を払って、厨房の掃除をしています。
家庭でも、キッチンは家族の食を守る、重要な場所です。
特に、暑くなるこの時期は、丁寧な掃除が家族の健康を守ることにつながります。

快適な食生活ができるよう、水まわりの清掃を今一度見直してみましょう。

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