ステンレスがサビる原因は?なんとあの調味料でサビ取りできる!?
お鍋や包丁、おたまなど、お料理をする際のアイテムにもおなじみのステンレス。サビづらいので、毎日使う、さらには口に運ばれるお料理を作る際には重宝しますよね。
しかし、そんなサビがつきづらいステンレスですが、長い間使っているといつの間にかサビを発見してしまうことも……。今回は、ステンレスがサビてしまう原因とその落とし方について紹介します。
Contents
ステンレスってそもそも何?
ステンレスがなぜサビてしまうのか?その理由を探るために、そもそもステンレスとは何なのか?という部分を確認しておきましょう。
ステンレス、これはステイン(サビ)とレス(少ない)の2つの言葉が合わさった言葉。鉄にクロムやニッケルといった物質が添加された合金です。サビは鉄と酸素が結合することにより発生しますが、ステンレスは鉄が酸素と結合する前にクロムが酸素と結合し、酸化被膜という保護膜を作ることでサビが発生するのを防いでくれます。
また、自己修復能力が高いため、酸化被膜が破れてしまっても鉄のサビを長い間予防してくれるのです。
サビにくいステンレスがサビてしまう理由は?
では、そんなサビにくい性質を持ったステンレスにサビが発生してしまう原因は何なのでしょうか?
これには大きく2つの理由があります。
1: もらいサビ
実はステンレスのサビはほとんどがこの“もらいサビ”によるもの。ステンレス製品の近くに空き缶や鉄製のフライパンなどを置いておくと、その部分が不自然にサビついていきます。また、ステンレスの鍋などの中に洗った際の水が残っていると、水道水に含まれる微量の鉄が酸化してサビになることも。
もらいサビの場合は、ステンレスそのものがサビているのではなく、酸化被膜の上にサビが発生しているのです。
2: 酸化被膜の破壊
ステンレスそのものがサビてしまう原因としては、塩素によるサビがあります。ステンレスは塩素に弱く、塩素イオンによって酸化被膜が破壊されてしまうのです。もらいサビができた部分に酸化被膜の破壊が起こると、その部分からサビが広がっていきます。
キッチン用品の汚れを落とす場合に塩素系の漂白剤を使用することがステンレスの酸化被膜の破壊を招いてしまうことがあるので、漂白剤を使用した際はしっかりと水で洗い流すようにしましょう。
ステンレスのサビの落とし方
実際にステンレスにサビを発見してしまったら、どのようにして落とせばいいのでしょうか?
軽いサビであれば中性洗剤で落とせる場合もありますが、今回はそれでも落とせなかった時の対処法を紹介します。実はどの家庭にもあるもので簡単に落とすことができるのです!
1: 重曹とお酢で!
お酢の酸の成分にはサビをしっかり落としてくれる効果があります。
お酢と重曹(またはクレンザー)を混ぜて、優しくステンレスのサビついた部分を擦ってみましょう。ステンレスが元どおりのピカピカになりますよ。最後は水でしっかり洗い流し、もらいサビの原因にならないようにしっかりと拭き取りましょう。
お酢はレモン汁でも代用可能。ただし、お酢やレモン汁は酸が強いので、必要以上に入れるとステンレスを傷めてしまう原因になります。少しずつ様子を見ながら使用してくださいね。
2: ケチャップが使える
あらゆるお料理に使うステンレスのお鍋にクレンザーなどの洗剤をあまり使いたくない、という人はお酢とケチャップを使ってみましょう。
サビには酸と塩が効きます。塩の成分がサビを分解し、酸がサビを溶かしてすっきりと落としてくれるのです。
お酢とケチャップを混ぜて、スポンジなどでサビの部分を擦り取ります。もちろん、最後は塩分が残らないようにしっかり水で洗い流すとともに、しっかり水分を拭き取っておきましょう。
3: クエン酸での代用も
上記の方法を行う場合、お酢の代わりにクエン酸を使用してもOKです。
クエン酸小さじ1に対して水100mlでクエン酸水を作り、スプレーボトルに入れておくと使いやすいですよ。クエン酸の場合も必要以上に酸をふりかけることでステンレスを傷めないように、様子を見ながら使ってくださいね。
簡単お手入れでいつでもピカピカ!
サビにくい素材であるだけあって、神経質にお手入れを行わなくてもキレイな状態で使えるステンレス製品。ただ、もらいサビからサビが広がってしまうパターンが多いので、近くにサビやすいものを並べて置かないなどの気遣いは必要になります。
ちょっとしたことを気にかけるだけでOKなステンレスは、お料理の強い味方!できるだけ長く使えるよう、収納場所などを工夫してみましょう。
監修:鈴野寿子(家事代行サービスCaSy・お掃除研修講師)
photo/PIXTA
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