一年生だからは禁句!子どもを勉強嫌いにさせるNGワードとは
子どもの小学校入学。本人はもちろん、親だって緊張してしまいますよね。
友達できるかしら、先生とうまくやっていけるかな、勉強について行けるかしら……そのほかいろいろ。考えるほどきりがありません。
今日は学校生活のスタートにあたって気をつけたいNGワード〜勉強編〜をご紹介します
新1年生の子どもが勉強嫌いになるNGワード
・勉強しなさい
・ほらそこ間違っている
・ひらがなくらい書けないの?
・そんなんじゃ一年生になれないよ
・怖い先生に叱られるよ
・友達いっぱい作りなさい
さっそくそれぞれについて見てみましょう。
・勉強しなさい
勉強しなさいと強制されるほどいやになってしまう、というのもあるのですが、新1年生の場合はまだ勉強に抵抗感はなく「勉強=遊び」というイメージでとらえている子が多いので、反発を買うことは少ないでしょう。
しかし、ただばくぜんと「勉強しなさい」と言われても、何をしたらいいのかわからず戸惑ってしまうことはあるかもしれません。
就学前なら「一緒に鉛筆の持ち方を練習しよう」と、何をするかを明確にしつつ、親も一緒に取り組むのがおすすめです。
入学したら「今日学校で何を勉強したの」と質問したり「一緒に宿題やらない?」と誘ってみましょう。
まだ「勉強=遊び」の時代は、家庭で宿題に取り組むという習慣をつけてあげる絶好のチャンスです。
・ほらここ間違っている
つい間違ったところにばかり目が行って「ここ間違ってる」「ほら違うでしょ」などと口を出したくなります。でも間違いを指摘されるのは子どもだっていやな気持ちでしょう。「勉強」と「いやな気持ち」がセットになれば、いずれはもれなく勉強嫌いになってしまいます。
ミスいを指摘するときは小さく、自尊心を傷つけないようにしましょう。これは子どもに対してだけでなく、大人に対しても同じですよね。
あまり間違いが多くないときには「この中に間違いがあります、探してみてください」と声をかけ、子どもに見直しをさせるといいですよ。
・ひらがなくらい書けないの?
自分の子どもに勉強を教えているとき「どうしてこんな簡単なことが理解できないの」といらっとすることが少なからずあります。
学校の先生でも自分の子どもに教えているときはイラッとすることがあるそうですから、親というのはそういう風にできているのかもしれません。
でも、できていないところに目を向けて、子どもの自尊心を傷つけてもいいことはありません。
自分の子どもに勉強を教えるときだけは、他人の子として接してみてはいかがでしょう。たとえば会社の上司の子どもを教えるつもりで接するといいそうですよ。
歌舞伎や能など、伝統芸能の世界では親が子に教えるときに、親としてではなく「師匠」として接し、子どももお稽古の時には敬語だそうです。もしかしたら親が子に教えることの難しさをそうやって乗り越えているのかもしれませんね。
・そんなんじゃ一年生になれないよ
「小学生になったらあれもこれもできなきゃいけない」「入学前にあれこれできるようにしておかないと困る」と焦っていろいろ教え込もうとしていませんか。
でも、子どもはまだたった6年間しか生きていないのですから、すぐにすべてをこなせるわけはありません。
拙著「お母さん、ガミガミ言わないで!子どもが勉強のやる気をなくす言葉66」の26、27ページにも書きましたが「もう一年生だから」は禁句にしましょう。
・怖い先生に叱られるよ
学校の先生を好きになることは、勉強好きになる第一歩です。それを親がつぶしてしまう言葉がこれ「先生に叱られるよ」です。
せっかく勉強を教えてくれる「先生」を「怖い人」と認識してしまうと、子どもによっては勉強どころではなくなってしまいかねません。
先生に叱られないように小さくなるより、優しく楽しい先生からたくさん学べるように「素敵な先生だって、楽しみだね」と声をかけてあげてください。
その方が先生にとっても授業がやりやすくなります。その結果、勉強にもプラスになるという好循環が働くのですから。
・友達いっぱい作りなさい
学校は勉強をするだけでなく、子どもにとっては一日の大半を過ごす生活の場所です。友達をたくさん作らなければいけない、と思い込んでいると、授業より友達の顔色をうかがったり、友人関係のちょっとしたトラブルでも、勉強どころではなくなってしまう可能性もあります。
友達関係でもあまりプレッシャーをかけないよう気をつけましょう。
※参考
「お母さん、ガミガミ言わないで!子どもが勉強のやる気をなくす言葉66 」(学研パブリッシング)
私たち親が思う以上に、子どもはとても柔軟です。
これらのNGワードのひとつやふたつ言ったからといって、すぐに勉強嫌いになるというわけではありません。
でも言い続けていると、いずれやる気はぺしゃんこに潰れてしまいます。
親としてはこれらの言葉が口癖にならないよう、気をつけていきましょう。
(子育てNGワード専門家・ライター曽田照子)
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