原因はやる気のなさじゃなかった!男の子の行動の捉え方をチェンジする方法
男の子は女性であるママからみると、摩訶不思議な生き物です。「なぜそこでそれをやっちゃう?」「なんでこれわからないの?」とママの頭はクエスチョンマークだらけ。
しかし、その行動の理由は脳の構造の違いにありました。男の子の行動に対する捉え方を変えて、ぐんぐん伸びる下地をつくってあげましょう!
■生物学的な男女間の違いとは
個人差はありますが、男性と女性の脳はもともとの構造が異なります。左右の脳の間は脳梁(のうりょう)と呼ばれる組織でつながれていますが、男性は女性に比べてこの組織が20%ほど細いため、左右の脳を連携させて考えることが苦手。男の子がひとつのことに集中するとほかのことが目に入らなくなったり、集中しているときに邪魔されるとかんしゃくを起こしたりしやすいのはこのためです。
女性は脳の構造から複数のことを並行して処理するのが得意ですが、男性はそうではありません。「ひとつのことをしている間にもうひとつのことを進める」などという芸当は、できないのです。落ち着きのなさや負けず嫌いなところは、神経伝達物質のドーパミンや男性ホルモンの分泌量が女性よりも多いことに起因しています。
ぼーっとしているように見えるときは、本人が意識していなくても、脳内でそれまでに得た情報を整理しています。「ご飯を食べたならすぐに食器を下げて、お風呂に入っちゃえばいいのに」と思うかもしれませんが、男の子が必要なことを整理して的確にこなすには、練習が必要です。決して「やる気がないからやらない」というわけではありません。
■集中から生まれる大きな力
並行処理が苦手だからといって、男の子よりも女の子の脳が優れているのかというと、そういうわけではありません。得意な分野が違うというだけです。
男の子はドーパミンの影響で、ひとつのことに集中するのが得意なので、興味のある分野にはのめりこむ傾向があります。その集中は大きな力を生み出し、幼いうちからものすごい数の恐竜や昆虫、電車の名前を覚える子も少なくありません。研究や開発の分野で、大きな結果を残すこともあります。
■脳の性質を理解した対応を
男の子はマイペースなので親としては焦ることもあるでしょう。しかし、むやみに急かしてもよい結果は生まれません。男の子の脳はひとつのことに集中することで力を発揮するので、急かされると脳に余計な処理が必要となり、かえって効率が落ちることがあるのです。うるさく急かすのではなく、できるだけゆとりをもって接してあげましょう。
また、書き間違いや読み間違いによるうっかりミスが多いのも男の子の特徴です。テスト結果でそのような間違いを見つけたら、普段から意識するよう伝えます。失敗したからといって強く咎めると、負けず嫌いな男の子は敵対心を抱く可能性が大。感情的に怒るのではなく、必要性を論理的に説明すると納得します。ただし長々と説明されるのは苦手なので、簡潔に説明しましょう。
これらの対応によって、男の子はある時期を境に学力や運動能力が大きく伸びることがあります。集中力や負けず嫌いといった歯車がうまく噛み合うと、大きな力が生まれるのです。脳の性質が違うことを理解し、子供がのびのびと成長できる下地を整えてあげることが、男の子の子育てには必要といえるでしょう。
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