子どもの暴言はどう対処すべき?子どもの心理を理解して寄り添う方法
親にとって子育ては試行錯誤の連続。妊娠期の不安から始まり、赤ちゃんの時の病気やケガへの心配、幼稚園や保育園に入園したあとのお友達との関わり、小学校に入学してからは生活習慣や学習に関する悩みなど、挙げたらキリがありません。
どれも「心配ないさー」とおおらかにスルーできればいいのですが、なかなかそうはいかないものです。
今回は数多い悩みの中から、子どもの暴言をテーマにお届けします。
子どもの暴言…原因は?
パパ・ママ大好き!とニコニコしていたわが子の口からある日突然「ウザイ」、「ムカツク」、「クソババア」などといった暴言が発せられたら、親としては驚いてしまいますよね。
思春期である中学生頃によく聞く話ですが、その前段階として、小3・小4あたりの「中間反抗期」で暴言に遭遇することもあります。
小3・小4は、年齢にすると9歳・10歳あたり。実は成長の過程として、とても重要な年齢だと言われています。というのも、9歳・10歳というのは、抽象的な概念が理解できるようになり、周囲との比較をするようになる年齢なのです。
それまで意識することがなかった周囲との能力や個性の差に気づき、優劣の感情を抱きやすい時期なのです。また、学習面では、小数や分数など、目では見えない抽象的な単元が増えて、ついていくのが大変に。
友達との関係性や学習面での進度などがこれまでとは変わってくるために、大変さを感じることが少なくありません。その不安な気持ちが暴言として発せられることに。成長段階として難しさを感じやすい年齢で、「10歳の壁」とも呼ばれています。
どう対処するべき?
暴言のシーンを具体的にイメージしてみてください。
例えば「うるせえ!ブス!消えろ!」(ひどい言葉ですね……)と言われた時、どうしますか?
当然ショックですし、悲しみや怒りが湧くでしょう。ここで避けたいのは、あからさまにショックを受ける様子を見せたり、「なんですってー!」と同じテンションで怒ること。
子どもは、相手へ何かしらのインパクトを与えたくて暴言を吐きます。それは、優位に立ちたいからかもしれないですし、無理にでも要求を通したいからかもしれません。
ですから、同じ土俵に立たないのが一番。大きなリアクションをせずにやり過ごしたり、その場を静かに離れたりするのが賢明です。
伝えたいことはいつ伝えるべき?
しかし、暴言の裏には何か理由があるのかもしれません。親側の感情が落ち着くのを待って、子どもの気持ちを考えてみることは大事です。学校で何か悲しい出来事があったのかもしれないですし、心配なことがあるのかもしれません。その気持ちをうまく言葉にすることができないイライラが暴言という形で発せられている可能性もあります。
言った本人も暴言のあとには「言ってしまった」と後悔しているもの。落ち着いたタイミングを見はからって、穏やかな口調で話しかけてみてはいかがでしょうか?
その時、「何かあったの?」というような直接的な問いかけではなく、晩御飯のメニューや楽しみにしているテレビ番組などのライトな話題でやりとりを始めると、子どもの方も話しやすくなるようだというのが筆者の実感です。
まとめ
筆者の長男が小4で、まさに中間反抗期まっただなか。暴言とまではいきませんが、ふてくされたり、不満を口にしたりと今までの素直な様子とは違うことがしばしばあります。
同じ土俵に立たないことが大事と言ってみたものの、やはりカッとすることはありますし、思わず怒鳴り返してしまうこともあります。対応を後悔することもありますが、そういうこともあるさ!となるべく早く切り替えるようにしています。
成長の大事な過程なんだと思い、おおらかに見守りたいものですね。皆さん、がんばりましょう!
photo/PIXTA
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