その生活リズムで大丈夫?大人の都合が子供に及ぼす3つの影響
共働きの家庭では、両親が家で過ごせる時間が限られています。子供を先に寝かしつけることができず、ついつい大人と同じ生活リズムになってしまっている。そんな家庭も多いのではないでしょうか。
しかし、就寝時間が遅くなって慢性的な睡眠不足に陥ると、子供に思わぬ悪影響を及ぼす危険があります。こちらでは、睡眠不足が招く悪影響のうち代表的なものをご紹介します。
◆ 子供の睡眠不足が招く3つの悪影響
1. 成長の遅れ
子供の成長を促すために必要な成長ホルモンは、質のよい睡眠をとると盛んに分泌されます。「寝る子は育つ」という言葉は真実。しかし、睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌量が減り、成長が妨げられることがあります。
2. 注意力・集中力の低下
人間は睡眠が不足するとセロトニンというホルモンの分泌量が減少します。セロトニンは脳内でつくられる物質で、ストレス耐性や感情のコントロールに関係する物質。すぐにかんしゃくを起こしたり、集中力がなかったりする原因も睡眠不足かもしれません。
3. 肥満
睡眠中は血液の循環がよくなりますが、睡眠不足になると血液の流れが滞ることに。血液が行き届かないと身体が冷え、基礎代謝が低下して太りやすくなります。さらに睡眠不足は食欲を抑えるホルモンの分泌量も減少させます。
◆ 就学後の学力や問題行動、心の健康にも影響
睡眠には日中に得た情報を整理し、記憶に定着させるという役割があります。徹夜で勉強してテストに臨むよりも、勉強をある程度で切り上げて睡眠をとってテストを受けたほうが、効率的なのです。しっかりと睡眠をとれば、日中の集中力が向上して勉強の効率もアップします。
また、睡眠不足による問題行動も指摘されています。小さなうちはかんしゃくですんでいても、その状態で小学生や中学生になると、暴力をふるうなどの行為につながる恐れがあるのです。睡眠時間は、心の健康にも影響します。
◆ 質のよい睡眠をとるためのコツ
睡眠不足による悪影響から子供を守るためには、ある程度親の努力が必要です。両親が寝る時間よりも早く寝かせる習慣をつけましょう。また、次のような点を心がけると、睡眠の質が向上します。
㈰ 就寝の1時間から2時間前に、ぬるめのお風呂に入る
㈪ 寝る前は刺激の強いテレビなどを避け、室内の明かりを少し落とす
㈫ 朝起きたらベランダで伸びをするなど、太陽の光を浴びる
㈬ 休みの日も同じ時間に起きる
㈭ 朝食をしっかり食べる
◆ まとめ
いかがでしたか? 睡眠の質を上げるための注意点は、どれもちょっとしたことです。重要なことは、大人の都合に合わせて子供の生活リズムを決めてはいけないということ。「忙しいから仕方がない」という理由で、大切な子供の成長が妨げられるような事態は避けなければなりません。
筆者の息子(4歳)は寝つきが悪く、わが家では彼だけを寝かしつけることを諦めました。私も夫も毎晩、子供と一緒に眠りにつきます。
なかなか眠ってくれないときにはイライラするものですが、眠れないのは彼のせいではありません。今夜も声が枯れるまで絵本を読み、眠りにつきたいと思います。
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