夏休み到来!悩みの種の自由研究、親はどう関わる?スムーズな進め方は?
いよいよ夏休みに突入しました。小学生にとっては夢のような時間ですが、親にとっては学童用のお弁当作りや自宅での昼食作りに四苦八苦する時期です。子どもの過ごし方をどうするか生活時間が乱れないかなど、悩みが尽きません。
夏休みの宿題もこれまた悩ましい。逆に宿題は子どもがやることだし、どうして悩むの?という方もいるかもしれません。筆者も息子が小学校に入学するまではそう思っていました。しかし、現実は……。
子どもの宿題は親のサポートが必須!?
必須というのは言い過ぎなものの、何を・いつ・どのようにやるかをあらかじめ一緒に考えるなど、ある程度目を配ってあげたほうがいいというのが実感です。
夏休みの宿題は結構な量ですし、一行日記や天気の記録など毎日進めないと溜まってしまうものもあります。とくに低学年だと、先を見通すスケジューリングはまだまだ難しい。
夏休みを前期・中期・後期とざっくり分けて、どの宿題をどの時期にやるかを一緒に話し合って決めておくのがおすすめです。毎日の取り組みが必要なドリルなどは、朝食後に40分間などと決めると一日のスケジュールが整いやすいでしょう。
悩ましい自由研究
夏休みの宿題の中でも、とくに悩ましいのが自由研究ではないでしょうか。筆者も息子が小1で初めて自由研究に取り組む時、色々悩みました。
一番は「そもそも手伝っていいの?」ということ。しかしこれに関しては、学校側から「親御さんもぜひ一緒に取り組んでください」という伝達があって驚いた記憶があります。学校のスタンスによると思うのですが、息子が通う小学校では低学年の自由研究は『親子の共同作業』という位置づけでした。低学年のうちに親子一緒に取り組むことで研究の進め方を学び、高学年では自分でできるようになるという考えなのです。
確かに小1の子どもにいきなり「はい、やりなさい」と言っても何から手をつけていいのやら、迷ってしまいますよね。
自由研究で最も大事なのはテーマ決め
そうかと言って、すべて親主導で進めては子どもにとってプラスにはなりません。筆者が心がけたのは、「子どもの興味のある事柄を引き出してテーマを考えること」。
息子は、小1の夏休みに祖父母が住む福岡県に初めてひとりで行くことにしました。そこで、『とうきょうとふくおかのちがい』をテーマに、新聞に載っている天気や気温を見比べたり、図書館で借りた図鑑を使ってそれぞれの地域の名産品やお祭りなどを調べてまとめました。
小2では地図を見ることに夢中になっていたので、近所のスーパーマーケットの野菜売り場でひとつひとつ産地を調べて、白地図にまとめるという調査をしました。その時、「東京の近くの県でとれる野菜が多く、関西からの野菜はあまり売っていなかった」ということを研究結果として記述していたのが印象的でした。いずれ社会で『近郊農業』を習った時に、実感しただけに理解しやすくなるでしょう。
小3ではNHKの『ピタゴラスイッチ』に出てくるピタゴラ装置を作りたいと言いだしたので、段ボールや牛乳パックなどの材料を集めたり、作り方のアドバイスをしました。
本人が興味を持っていることから広げてテーマにすることで主体的に取り組めますし、深い学びを得られると感じました。自由研究は、まさに今話題の『主体的な学び=アクティブラーニング』です!
そう捉えると、面倒な自由研究も意義あるものに思えてきませんか?
低学年におすすめのテーマ
夏休み明けに学校へ行くと、児童の自由研究作品が展示されています。これがなかなかの力作ぞろい。目にした中で印象に残った作品をいくつか挙げると……。
- 昆虫の標本
- 旅行記
- 星空の観測記
- 紙粘土で作ったケーキ屋さん
- 藍染の手作りバッグ
- 工場見学レポート
制作系とレポート系に大きく分かれていますね。中には、小2で紙粘土の心臓模型を作っていた子がいてびっくり!あとからご両親がお医者様だと聞いて、納得しました(笑)。
成長しても役立つ自由研究
小学生の息子と自由研究で一緒に頭を悩ませているうちに、これはとてもいい経験だと思うようになりました。というのも、なぜそのテーマにしたのかというところから始まり、感じた疑問への仮説を立てて、研究方法を探り、実験や調査を通してまとめた結果から自分なりの答えを見いだす。これは高度な教育課程での研究レポートの流れそのものですよね。
親がサポートすることで「研究って面白い」と思わせてあげられたら、今後の学びに役立つことは間違いありません。たかが自由研究、されど自由研究。楽しみながら子どものサポートをしてみてはいかがでしょうか?
photo/PIXTA
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