子供が母親に求めていることって？ 共働き家庭に育った私から、共働きママへのメッセージ。

こんにちは！上級食育指導士の岡宏美です。

昨年からCaSyさんのブログで食育や共働きについての記事を中心に書かせていただいておりましたが、出産を控えているため、今回の記事をもって、一旦お休みさせていただくこととなりました。
このブログは、共働きで子育てを頑張るママたちが中心に読んでくださっていると思いますので、最後となる今回は、そんな共働きママたちへの私からのメッセージとさせてください。

以前にもご紹介しましたが、私が幼稚園の年長の頃から母が仕事を始め、私はそれからずっと共働き家庭で育ちました。
父も母も忙しく、帰宅が深夜になることもしばしばあり、妹と鍵っ子生活をしていましたが、それでも、私は今も昔も「共働き家庭に育って良かった、この家に産まれて良かった」と心から思っています。
私がそう思えた理由は過去の記事をご覧いただければ幸いです。
リンク：https://casy.co.jp/fblog/1443.html

●子供には子供の世界がある

さて、共働きについての議論になると必ず言われることですが、本当に共働き家庭で育つ子供はかわいそうなのでしょうか。子供たちは寂しいのでしょうか。
私の結論は「NO」です。
共働きだからといって子供が寂しい思いをする、とは決して言い切れないと思うからです。
確かに、私自身寂しい思いが全くなかった、と言えば嘘になります。早くお母さん帰ってこないかな、と思い、涙した記憶もあります。

しかし、一度私が母に「もっと早く帰って来られないの？」と聞いたことがあるそうです。その時母が私に「じゃあ、お母さんお仕事辞めて、ずっと側にいてあげようか？」と尋ねたら、私は「それはイヤだ」と答えたそうです。
その時の記憶はないのですが、それは間違いなく本心だったと思います。
そう、それは別に母親にずっと側にいてほしい、なんて思っていないからです。
私はこれが子供の本音だと思うのです。

幼稚園に入るような年齢になれば、子供だって子供ながらに自我があって、自分の意思があって、自分の世界があります。
テレビなどでも見かけたことがありますが、３〜４歳の子供が親元を離れて出家したい、と言い出したり、一人旅をしたい、と言い出したり。もちろん翌日には母親に会いたくて泣いてしまうのだけど、でも、そんな意思を持って実行する。
どんなに小さくても自分のやりたいことがあって、夢がある。その夢に必ずしも母親が一緒とは限らない。

●子供だって親の幸せを願っている

それと同じように、子供は母親にも自分のやりたいことに挑戦してほしい、夢を持って輝いてほしい、と思っています。

子供を置いて仕事に行く時、「子供を置いていくのが辛い」「側にいてあげたい」「きっと寂しい思いをしている」と思うかもしれません。
でも思っている以上に子供はそうは思っていないと思うのです。
母親が子供の幸せを願うのと同じように、子供も母親の幸せを願っているからです。
それは間違いありません。

むしろ「あなたのために仕事を辞める」「あなたのために◯◯する」という母親の思いは子供にとって心から嬉しいものではないかもしれません。
その言葉はまるで、母親にとって自分が足かせのように感じるからです。
「お母さんが仕事を辞めたら確かに一緒に過ごせる時間が長くなって嬉しい、でも自分のせいでお母さんが我慢をしているかもしれない」
私だったらそう感じたと思います。
私はそれよりも迷いなく自分のやりたいことに取り組み、夢を語り、笑顔で「いってきます！」と仕事へ向かう母親を望みました。
だから「仕事を辞めないで」と言ったのだと思います。

●誇りを持たせてあげる母でいよう

だから私は共働きママに伝えたいと思います。決して働くことに罪悪感を感じないでほしい。「寂しい思いをさせてごめんね」なんて子供に言わないで。それよりも「あなたのおかげでお母さん仕事頑張れるよ、ありがとう！」と伝えてください。そして子供にも子供のやりたいことを思いっきりやらせてあげてください。

子供は自分が親に愛されている、という確信さえあれば、ずっと側にいなくても平気なものです。ずっと側にいたって食事がカップラーメンだったら愛情は感じられません。でも、母親が家にいなくても、手料理が用意されていたら愛情を感じます。２４時間一緒にいたってまともに話を聞いてくれなければ愛情は感じられません。でも、帰りが遅くても、５分でもしっかり話を聞いてくれたら愛情を感じます。

子供への愛情や思いは、過ごした時間の長さでは測れない。そう思うのです。

いつかは旅立つ我が子のためにも、自分の人生をまっすぐ生きる、一生懸命生きる、夢を持って生きる、誇りを持って生きる。
そんな両親のたくましい姿を見せてあげてほしい。私は働くママたちに誇りと自信を持ってほしいと心から願っています。

ありがとうございました。

岡宏美