議論白熱!家事外注サービスへの賛否両論、あなたはどちら派?
共働き夫婦がケンカする原因の一つに、家事の分担があるのではないでしょうか。お互いに仕事を持っている場合、家事に十分な時間をかけることができません。その解消法として注目を浴びつつあるのが、家事の外注サービスです。
家事を外注することには、賛否両論があります。ここではその意見の裏側に込められた、真意について探っていきましょう。
■ネット上でみられる賛否の割合
「All About newsdig」では、「家政婦など5人のヘルパーを雇うビクトリア・ベッカム」を題材に家事代行サービスに対する賛否両論を募集しています。それぞれの立場の人たちが票を投じるとともに意見を述べているので、それを参考にしてみましょう。
2015年8月26日現在では賛成派が82%、反対派が18%。ネット上では、圧倒的に賛成意見の占める割合が高いことがわかります。
■否定的な意見を掲げる人たちとは
ここで家事代行に否定的な意見を展開している人に注目してみましょう。筆者は否定的意見に、大きく2種類があるように思いました。ひとつは、家事代行サービスに意味を見いだせない人の意見。もうひとつは、家事というプライベートなことを人に頼むことに、罪悪感や違和感を覚える人の意見です。
前者は「家事は自分でやった方が効率がよい」「負担になっているこまごまとしたことは、人に頼みにくいから使いにくい」と考える人たちです。この意見を掲げる人には、女性が多いように思います。もちろん便利家電を使いこなし、家事が効率的にこなせる人は自分でやれば問題ないでしょう。
代行サービスを必要としているのは、そうではない人たちです。「頼み方が難しい」と感じる人は、代行サービスの使い方を工夫すればより利便性が上がるかもしれません。
後者の意見では、「家事=家庭内の人間がするもの」という問題提起に加え、子供への教育上よくないのではないかという疑問が挙げられています。確かに、家事だけでなく育児全般をまかせ、子供とかかわらないという使い方をすれば問題です。しかし、全く時間的余裕のない生活から、代行サービスの利用で子供とかかわる時間が生まれるのなら、その方が教育的効果は高いのではないでしょうか。
■家事外注サービスが持つ意味
家事のすべてを外注に依頼するには、ベッカム夫人のように住み込みの家政婦を雇わなくてはなりません。内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部の2011年の調査によると、家事労働の年間評価額は専業主婦が304.1万円、兼業主婦が223.4万円にもなるそうです。家政婦を雇うとなると、当然1人の人間の税込年収分の支出が必要です。
それでは、家事外注サービスには意味がないのでしょうか。その答えは、私たち主婦が何を負担に思っているかということを考えればわかります。筆者の場合、料理は嫌いではなく、食器洗い乾燥機やお掃除ロボットを活用しており、日常の家事はそれほど負担になりません。子供の朝の支度などには手こずりますが、それもコミュニケーションのひとつだと捉えています。
しかし、「キッチンの油汚れが溜まってきたな」「布団を干したい」「アイロンかけなきゃ」など、それ自体はたいしたことではないけれど、少し時間がかかる作業は苦手です。できればしたくありません(断言)。
同じように、ちょっとしたことが気にかかってストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。毎日の限りある時間の中でこなしきれない家事が溜まり、せっかくの休みにその処理に追われるばかりというのはつらいものです。そういった気にかかっている家事を気軽に頼めるのが、家事外注サービスの持つ大きな意味だといえます。
■気持ちの余裕を生む外注サービス
「どんなに余裕がなくても自分でしなければ」と思うと負担ですが、「あれとあれは頼もう」と思えると気持ちが軽くなります。休みの日に自由に出かけることができれば、次の週の仕事や家事をもっと頑張れるかもしれません。外注サービスには「家事の負担をなくす」という解消法だけではなく、「気持ちの余裕を生む」という効果が期待できるのではないでしょうか。
この記事を読んでいる人は
こんな記事も読んでいます