自分らしく誰かの役に立てる、自由度の高さが魅力。CaSyキャストジャーナル③渡辺 めぐみ(わたなべ・めぐみ)さん

今回のCaSyキャストジャーナルは、お料理キャストの渡辺めぐみ(わたなべ・めぐみ)さん。4人のお子さんがいらっしゃる中で、一時は社会復帰を諦めていた時期もあったそう。それでもキャストの仕事に出合い、続けてこられた背景には、「自由に自分らしく働ける」という醍醐味があったからだそうです。

 

4人の子育て中は、社会復帰を諦めていた

もともと料理に関係する仕事はしていたんです。調理関係の短大を出た後、学校に残って調理研究室の助手を8年ほどしていました。そのあとは個人の料理教室の先生の助手を。そこでは先生が留学している間、教室を任されたりもしました。

その後に結婚して、一気に子育て。女の子と男の子、2人ずつです。
朝起きてから夜寝るまで、他のことをする余裕は全く持てなかったですね。それこそ、PTA活動だって4人分ですから(笑)。毎日出歩いていたから閉じこもりがちな日々ではなかったけれど、「仕事がしたいな」とは思っていた。

とはいえ、自分にできることなんてあるんだろうか。
子育ての間に、社会もすごく変わったんです。例えばスマートフォンが当たり前になったり、SNSが普及したり、情報化がすごく進んだ。いつしか自分の手の届かないところに社会が行ってしまったような距離感を感じるようになりました。
復帰なんて無理だろうな。焦りと言うより、諦めに近い気持ちだったかな。そんな気持ちで15年くらい過ごしたかしら。その後は介護も待っていました。

でも、社会復帰のきっかけは突然でした。
友人から、「特別支援学校の栄養士の補助を探しているからやらない?」とお誘いをいただいたんです。栄養士の資格を持っていたから、軽い気持ちで話を聞きに行ってみたら、「じゃあすぐに来て」と。
学校での就労経験があったから、採用してもらえたんです。でも、やっぱりパソコンという壁が。同僚の方がとっても親切で、「やればできるから一緒にやりましょう」と、無知な私に教えてくれた。そのおかげで、少しパソコンがいじれるようになりました。

その後は介護のデイサービス施設で利用者さんの介護や食事作りのお手伝いをしたり、少しずつ生活の合間に、お仕事をするようになっていきました。

後押ししてくれた娘の言葉。「ママのお料理なら大丈夫!」

そんなときに勤め先が移転することになり、通えなくなってしまって、「何か他のことを見つけなきゃ」と思っていたときに、カジーのWeb広告を見つけました。
「お料理代行っておもしろそう」と、また軽い気持ちで応募してみたら、すぐに電話がかかってきて「面接に来てください」と。話を聞きに行ったら、受かってしまった。

とはいえ、まだ「自分にできるかしら」と迷う気持ちもありました。家族に相談してみたところ、当時小学生だった娘が「ママのお料理なら絶対大丈夫!」って言ってくれた。そんなふうに言ってもらえるんだったら、やってみようかな、って思ったんです。

私は縁の流れを信じる方。来る者拒まず、去る者追わず。やってきたチャンスに素直に乗ってみたから、今があるのかもしれません。

始めたときのことは、今でもよく覚えています。不安な気持ちもあったけれど、なんとか間違えずにサービス先にたどり着いて、時間内に調理を終えられた。今の自分からすると出来栄えも未熟だったとは思うけれど、お客様にはすごく喜んでいただけたんです。「定期で来てほしい」とまで言ってくださった。
最初のお仕事で、お客様に喜んでいただけたと実感できたことは、続けるきっかけになりました。

人と比べず、自分のオリジナルで。それがこの仕事の醍醐味

それから約6年間、お料理キャストを続けてきました。この仕事の魅力は、いろいろな方と出会えること。そして、自分が持っているスキルを使って、人を喜ばせることができること。

キャストの仕事は品質の定義こそ決まっているけれど、お客様にご満足いただけるなら、基本的に自由に、自分らしく仕事ができる。オリジナルでいいと思っているんです。「美味しいものを食べてもらいたい」という気持ちさえあれば、通じるから。お客様が求める品質は、お客様によって違う。それぞれに合っていると思うものを、自分のスキルの中で提供していけばいいんです。

食事を通して、お客様の健康や、団らんの時間につながっていく。それが嬉しくて、「役に立っている」という実感を持つことができるんです。

お客様の大切な「時間を創る」ことを、とても大切に思っています。お手伝いをしたことによって、お客様の時間や気持ちにゆとりができたなら、とても嬉しい。そんな人と人とのつながりがあるから、ずっと続けていきたいと思えます。
それに自分の家から直接仕事場に向かえるし、スキマ時間で予定に合わせて働ける。自分の時間も最大限、有効活用できるというところがいいところだと思います。

人を喜ばせたい、自分ならではのよさを仕事で生かしたい、と思っている人がいれば、キャストをおすすめしたいですね。失敗も経験だから、チャレンジしないと損!「あなたならできる」と伝えたいです。

最後に、私の今後の目標は、「フードロスをなくしたい」ということなんです。私の仕事のポリシーでもあって、お客様は皆さん、「ゴミが少ない!」と驚かれます。普段は捨ててしまう部位でも、美味しく食べる方法はあるんですよ。機会があれば、そんなことも少しずつ広めていけたら嬉しいです!

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