お子様への言葉かけ~「言わないほうがいい言葉」
私は、現在、3~6歳のお子様に、幼児向けさんすう教室を開いていますが、子どもって、大人の言葉かけによって、こんなに変わるんだ~と思うことがよくあります。
最近の研究により、子どもに対して話すときに、親が使う言葉の中で、一見とてもいい言葉と思われている言葉のいくつかが、実は、避けるべき言葉である、ということがわかってきました。
私自身も、ああ、こういうことをもっと昔に知っておきたかったな~~と思うことがいくつもあります。
今回は、「言わないほうがいい言葉」をいくつかご紹介しますね。
1.「よくできたね」「頭がいいね」「お利口だね」
まず、これらの言葉は、一見、「子どもを誉める」という点で、いい言葉のように思えますよね。褒めることはいいのですが、「出来たときだけ」「成績が良かった時だけ」褒められる、という間違った印象を子どもにあたえることにもなりかねません。こういう言葉を言っていると、子どもは
・簡単なことしかやりたがらない・・・
・難しいことにはチャレンジしない・・・
ことになりかねないのです。
ですから、こういう時は、「よく頑張ったね」「努力したね」
というような言葉をかけてあげるといいでしょう。
「努力したこと」に注目することで、努力することは、結果よりもずっと大事なことなのだと教えることができますね。
2.「いい子ね」
これも一見、いい言葉のように思いますよね? 問題は、「いい子」の基準が、子どもと大人で違う・・・というところにあります。だいたい、「いい子」って何でしょう?
親のいうことをなんでも、「はい」と言って聞く子どもでしょうか? 頼んだことをやってくれる子どもでしょうか?
違いますよね。
ですが、子どもは、「いい子ね」と褒められると、親に褒められるために行動するようになります。そして、「いい子」でなくなることを恐れるようになります。そうすると、どうすることをすることが「いい子」」なのか、わからなくなます。
ですから、「お友だちにおもちゃを貸してあげて偉かったね」とか、「お手伝いをしてくれてありがとう」というように、具体的な内容を入れてほめてあげましょう。
3.「〇〇したら、〇〇あげる」・「いい加減にしないと〇〇よ」
これは、「ご褒美をあげたら出来るようになるか?」ということですよね。
残念ながら、「報酬を与えるという指導法は、効果がない」という研究結果が国内外の大学で、たくさん発表されています。報酬のために何かをさせると、その報酬がなくなると、子どもはやらなくなります。
同じように、「~をしなかったら、罰よ」という言葉かけも何ら、子どもの自発的な行動を生み出すものではない、ということが言われています。
これらの言葉は、あくまでも子どものやる気を生み出すためのきっかけとして使うといいかな、と思います。
いかがでしたか?
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大迫ちあき(プロフィールはこちら)
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